最終更新日 2024年11月22日 by rauhan
国際連合児童基金という言葉を知らないという方でも、ユニセフなら多くの方がご存知でしょう。
ユニセフの日本語表記名が国際連合児童基金であり、1945年にアメリカ合衆国のニューヨークで設立された組織です。
世界中の子ども達に平等な教育環境を提供するという標語を掲げ、世界38か国の国が参加をしている国際組織になっています。
目次
国際連合児童基金(ユニセフ)が設立された背景
ここでは年間、約20億円の支援金によってアフリカ・南米・中東諸国の子ども達に対して、教育と食料の2つの支援をおこなっているのが特徴です。
国際連合児童基金(ユニセフ)が設立された背景は、第二次世界大戦が大きく関係をしています。
それまでは10歳以上の子どもでも学徒要因として各国が徴兵をおこなっており、満足な教育を受けさせられないという時代背景がありました。
特にドイツと日本の敗戦国でその特色が際立っており、終戦後にアメリカで開催された戦勝国会議で児童問題が取り上げられました。
戦争という過ちを再び犯さないためにも十分な教育を子ども達におこなう必要性を国際連合でも注視した結果、1945年に国際連合児童基金を設立して最初の敗戦国となった日本で児童教育を普及させることが決定しました。
これに伴い、日本では戦後1946年から1950年までの間に、全国47都道府県に小中学校を建設して義務教育という形で約30万人の子ども達に無償で学校に通わせることとなります。
学校給食は戦後の食糧難の日本を救うことになる
おもにGHQが主導となって学校教育の基本理念を作り、教材の配布や給食はユニセフが資金を提供して配布しました。
ここで今でも語り継がれているのが学校給食という仕組みで、それまでは生徒各自が弁当を持参するのが世界でも一般的だったほどです。
学校給食は戦後の食糧難の日本を救うこととなり、栄養失調で命を落とす子どもの数を大幅に救ったほどです。
現在でもユニセフでは学校給食の普及をアフリカのスーダンやガーナ・ギニアでも実施されており、飢餓から子どもたちを守っています。
日本では主に脱脂粉乳・肝油・パンといった最小限の栄養補給に限定されていましたが、食糧難の時代では十分すぎるほどの栄養源になっていました。
1946年の時点で日本はまだ国連には加盟をしておらず、アメリカの占領下にありました。
この6年後にあたる1952年で新たな憲法が公布され、日本が再生していくことになりますがここで国家として国連に加盟をして同時にユニセフの構成国ともなります。
日本が常任理事国になった背景
日本の危機的な食糧難を救ったユニセフに対して、恩返しという形の加盟となり2020年6月時点で常任理事国にもなっているほどです。
常任理事国になった背景には、ユニセフに多くの資金的援助と人材の派遣をなされてきたことが要因となりました。
日本は高度経済成長期から1980年代後半にかけて、世界屈指のGDP率と経済成長を叩き出しています。
もはや戦後の焦土と化した国ではなく、国際社会の筆頭という成長も見せたほどで国連ならびにユニセフに対して年間約200億円もの資金援助をしてきました。
このうちユニセフに対しては食料の補給と各国への教育施設の建設もサポートしており、今後も発展途上国が前身する手助けをなされることでしょう。
ユニセフに大きく貢献しているからこそ、常任理事国に選抜されたということです。
貧困に悩んでいる国はアフリカ・中東諸国に計40か国もある
日本では現段階では貧困とは無縁の国と世界各国から見られています。
しかし、第二次世界大戦終了後の数年間は非常に貧しい国であり、それを国際社会のサポートを受けて乗り越えてきました。
手助けをなされていなければ今も途上国のままでいたことでしょう。
そして幼い命を救うにも国連の働きを受けています。
現在のような世界を代表する国家となった今、過去に受けた恩を返す時だといえます。
貧困に悩んでいる国はアフリカ・中東諸国に計40か国もあり、ユニセフの活動にも限界が生じてきました。
日本ではユニセフをサポートするJICAという組織があり、現在では約8万人の隊員が各国に散って建設技術。
教育・医療をサポートされています。
日本の高品質な技術を現地に伝えるのに活躍されていて、これを支えるには今以上の資金援助も必要です。
まとめ
ユニセフ日本支部では2018年から個人・企業に働きかけて、募金運動の推奨もなされています。
個人に関してはマンスリーサポートという新たな活動を提唱しており、1日わずか100円の支援をおこなえば世界で100名の子どもを救えるという試算も出されました。
100円は缶ジュースを購入する金額よりもお安く、子どもでも気軽に支援ができることでしょう。
決して高額な援助ではなく、誰でも気軽に始められるようにと考慮されました。
国際的に継続した助け合いを今必要としており、世界中で蔓延しているコロナウイルスによってますます貧困層は窮地に追いやられています。
未来がある子供たちからその未来と夢を奪わないようにするためにも、我々一人ひとりが毎日わずかな資金援助をすればその希望をなくすことはないでしょう。
関連リンク
祈りのツリーproject | 日本ユニセフ協会