最終更新日 2024年10月18日 by rauhan
洋上風力発電は、一般的な風力発電と違って海洋上に風車を設置することになります。
従来の風力発電によるメリットに加え、海洋上に設置することで得られるメリットも得られる方法です。
世界的に注目されている発電方法の1つですし、日本でも積極的な導入や研究が推進されているので、この発電方法を利用することのメリットを知っておくことをおすすめします。
地球環境に優しい
海洋上に風車を設ける洋上風力発電は地球環境に優しいことが大きなメリットです。
世界的に火力発電による二酸化炭素の排出が問題となっており、地球環境を守るためにも他の発電方法を選択するべきだというアナウンスがされています。
石炭などを燃やして電力を得る火力発電と違って、この発電方法は風を使っているので二酸化炭素が排出されません。
もちろん、他の物質が生成されるということもないので、クリーンな発電方法だと言うことができます。
安全性が高い
安全性が高いことも魅力的なポイントです。
原子力発電も広く導入されていましたが、過去には原発事故が起こっています。
海外でも日本でも事故は起こっており、利用し続ける場合、今後も事故が起こるリスクは常につきまとうことになるでしょう。
風力を利用した発電方法であれば、二酸化炭素はもちろんのこと、放射性物質などの発生もありません。
危険性の高い放射性物質が放出されて人々や環境が脅かされるというリスクもないので、安心して利用できる方法だと言えます。
変換効率の良さ
変換効率の良さも洋上風力発電の魅力です。
クリーンで安全性の高い方法は他にもありますが、比較的他の方法よりも変換効率が良いことが特徴的だと言えます。
太陽光発電や木質バイオマス発電は20%、地熱発電は10%や20%の変換効率になることが多いです。
一方で、風力を利用した方法であれば20%から40%の変換効率を期待することができます。
陸上に設置する場合も含められているので、風を受けやすい海洋上に設置する場合はより高い変換効率が期待できるでしょう。
風が吹いているときにいつでも発電できる
風が吹いているときにいつでも発電できることもメリットだと言えます。
太陽光発電を利用する方法は、太陽光が得られるタイミングでなければ発電することができません。
日中のみの発電となりますし、昼間でも曇っているときなど天気によって発電力が左右されてしまいます。
風は時間に関係なく吹いていますし、洋上の場合は風が吹く頻度が高い、強い風が吹きやすいというようなメリットもあるでしょう。
経済的
経済的であることも洋上風力発電のメリットです。
火力発電などの資源を必要とする方法、使った資源を再利用することが難しい方法は経済的ではありません。
風力発電はもともと存在している風のみを利用するので、資源を利用する必要がなく、コストがかからないという魅力があります。
資源を枯渇させない
資源を枯渇させないことも、忘れてはいけないメリットです。
火力発電を行うときには石炭などの限りある資源を使っており、埋蔵量は年々減っていると言われています。
同じスピードでずっと使い続けていると、限りある資源は底をついてしまうはずです。
発電に利用される資源は、これ以外にも利用することができるものなので、なくなってしまうと様々な部分で影響が生じます。
地球上にずっと存在している風力であれば資源の枯渇を招くことなく、安心して使い続けることができるでしょう。
騒音がない
騒音がないことも洋上風力発電ならではの魅力です。
陸上に風力発電所を設置した場合、近隣に住む人がいれば音が気になるという問題が発生します。
騒音対策が行われていることがほとんどですが、それでも音が気になる近隣住民からクレームが出るようなケースも少なくないです。
実際に、過去にはトラブルに発展している事例もあります。
設置する数が多ければ多いほど、大きな騒音問題に発展する可能性がありますが、海洋上であれば住んでいる人がいないので音による迷惑をかけることがありません。
土地を使わずに済む
土地を使わずに済むことも利点であり、国土面積が狭い日本ではたくさん太陽光パネルを設置したり水力発電所をつくったりすることが困難だと言われています。
風力発電についても、大きな構造物を陸地にたくさん設置することは難しいとされていましたが、海洋上であれば土地を使うことがないので今まで以上に設置数を増やすことができるでしょう。
まとめ
洋上風力発電を利用することには、こういった利点があります。
先に取り入れられていた風力発電の魅力であるクリーンであることや安全性が高いこと、資源を必要としないこと、経済的であることなどの利点はそのままに、さらに多くの魅力が感じられるようになっていることを知っておくと良いです。
国土面積が狭いイギリスなどのヨーロッパの国々を中心として、海洋上に風力発電を設置することに対する関心が高まっています。
同じように土地面積が狭い日本も例外ではなく、これからはますますこの発電方法が注目されていくことが予想されるでしょう。