朋和産業さんに学ぶ!パッケージデザインを行うために必要な心構え

最終更新日 2024年10月18日 by rauhan

パッケージデザインというと、アートの分野に近い仕事だと勘違いする人もいるでしょう。
たしかに芸術的なセンスが必要ですが、それはあくまでも二次的な要素に過ぎません。
この仕事に就きたいなら、むしろ感覚ではなく論理的な面が強いことを理解することが求められます。

クライアントの要望を聞いてそれを具体的な形にする

そもそも自分のセンスを活かして好きなように描ける可能性は低いです。
センスに自信がある人ほど、はがゆさを感じやすくなっています。
たいていの場合は、包装やパッケージに関して第一人者である朋和産業曰く、クライアントの要望を聞いてそれを具体的な形にするだけです。
もちろん、デザイナー側から提案することも可能ですが、一般的には意見を求められたときに限られます。
押しつけがましく提案していると、途中で契約を破棄されるかもしれません。
慣れていないクライアントだと、自分の要望をうまく伝えられないことも多いです。
何を望んでいるのかくみ取ることもデザイナーの役割となっています。
そのため、最初は徹底的にヒアリングを実施することが重要です。
だいたいのイメージしか掴めていないと、完成したときにクライアントの思い描いていたものとかけ離れてしまいます。
その結果、満足度が低くなって次の受注がなくなるといったリスクもあるのです。
そのリスクをできるだけ減らしたいなら、最初にイメージをしっかり共有することが欠かせません。

相手の潜在的な願望まで読み取る仕組み作りを行うことが必須

とはいえ、単純に言葉で表現してもらうだけでは、誤解が生じやすい実情は変わらないでしょう。
したがって、相手の潜在的な願望まで読み取る仕組み作りを行うことが必須です。
さまざまな方法がありますが、そのなかでも代表的なのはシミュレーションツールを使用することです。
このツールがあれば、パッケージのラフ画をその場でデザインして見せられます。
あくまでもシミュレーションであるため、とうてい店頭に並べられるレベルには仕上がりません。
しかし、おおまかとはいえイメージを視覚的に表現できるので、最初の段階としては非常に有効な手段といえます。
イメージと違っていれば、それを聞いたうえでその場で反映させることも可能です。
この繰り返しによって、ヒアリングが終わった時点ですでにベースとなるデザインが見えてきます。

途中で何度も確認作業を行っていくことも重要なポイント

もちろん、それだけで要望どおりのパッケージを実現できるわけではありません。
途中で何度も確認作業を行っていくことも重要なポイントになります。
確認が欠かせないのはデザイナー側の勘違いをなくすためですが、クライアント側の思い込みを解消することも目的の一つです。
漠然としたイメージだけで発注してきた場合、次第にクライアントの中で理想とするデザインが変わっていくことも珍しくありません。
それに振り回されているとデザイナーが行う仕事の効率は著しく下がってしまいます。
クライアントは途中で要望を変えている自覚がなく、最初から自分はそう考えていたと思い込んでしまうことも多いです。
そうなると、まるでデザイナー側が無能であるかのように非難される可能性もあります。
このような事態を回避するために、何度も確認を行うことが必須というわけです。

ミーティングのために議事録をとっておく

ミーティングのために議事録をとっておくと正当性を主張しやすくなります。
ただし、クライアント側の要望が途中で変わったからといって、突っぱねてしまうのは好ましい対応ではありません。
しっかり話を聞いたうえで、追加費用を発生せずに対応できるか検討しましょう。
こちらに落ち度はなく、相手に要望を変えるという自覚がある場合、追加費用の請求は常識的な行為となっています。
具体的な金額を提示することで、クライアントは本当に変更するか考え直すことになります。
今後の受注を増やしたいなら、あまり追加費用をとらないようにすることも一つの手です。
たとえば2回までは無料で対応して、3回目から内容に応じて請求するようなデザイナーもいます。
あらかじめそれをアピールしておくと、安心して依頼しやすくなるので、新規顧客の集客にも役立つことが多いです。

サービスする場合でも基本的には回数制限などを設けたほうが無難

何度でも無料で対応するところもありますが、よほどの大手でない限り負担が勝ってしまい、他の仕事にしわ寄せが行きやすくなります。
ですから、サービスする場合でも基本的には回数制限などを設けたほうが無難です。
また、忘れがちなポイントとしてフィードバックの重要性が挙げられます。
パッケージデザインの大きな目的は、消費者の購入意欲を刺激することです。
つまり、売れ行き自体がパッケージの評価そのものといっても過言ではありません。
契約の段階で売れ行きのレポート提供をお願いしておくことで、今後デザインしていくうえで参考になるでしょう。
売場での消費者の反応などを教えてもらえるとさらに高い効果を得られます。
ただし、これはクライアント側に負荷がかかることになるので、こちらから無理強いするのは間違いです。

まとめ

レポート提供の見返りとして5%オフのクーポンを渡すなど、双方にとって有益と感じられる取り組みにする必要があります。

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