世界の貧困問題について考える

最終更新日 2024年10月18日 by rauhan

世界では格差が広がっており、先進国でも貧困の問題が増えています。
日本でも貧困家庭が問題として取り上げられることがありますが、世界に比べたらまだ少ない方かもしれません。
インドの貧困問題について考えてみたいと思います。

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インドは世界で中国に次いで人口が多い国

インドは世界で中国に次いで人口が多い国であり、近い将来中国を抜いて人口世界一になります。
インドは多様性に富んだ国であり、7000の言語や方言があると言われており多民族国家と言えます。
法律上はカースト制度は廃止されましたが、今でもその名残は色濃く残っており簡単に変えることは出来ません。
そのため、貧しい家庭がその状況から抜け出すのは簡単ではないのです。
どの都市にもスラム街があり、多くの人が生活しています。
トタン屋根で夏は暑く、住環境としては最悪です。
それでも、家があるのは言い方であると言えます。
家もなく、路上や空き地で寝ている人も少なくないからです。

路上生活の人は物乞いに頼っているような人たち

スラム街

スラム街に住んでいる人はまだ仕事がありますが、路上生活の人は物乞いに頼っているような人たちです。
コロナが流行したときは、外出する人が減ったので物乞いの人も収入が減ってしまいました。
そのため、普段生活しているエリアから離れて遠くまで出かける必要があったのです。
インドでは、道端にゴミを捨てる人が多いので道が汚いです。
なぜ道にゴミを捨てるかというと、ゴミ収集業者にお金を払うのがもったいないからだと言えます。
場所によって値段は違いますが、ゴミ収集業者に毎月70ルピーほどのお金を支払います。
日本円で100円ほどですが、貧しい人にとってはそのお金も惜しいのです。
そのため、空き地にゴミを不法投棄するのが普通のことになり、環境や水が汚染されるのです。そのゴミをあさる牛や豚、犬、ハトやカラスなどがたくさんいます。
それが日常風景であり、多くの人は気に留めることはありません。

階級制度は仕事にも影響してくる

先ほどカーストに少しふれましたが、階級制度は仕事にも影響してきます。
例えば、ある地域には住民票や戸籍がない人達が住んでいる村があります。
彼らの仕事は石炭を盗んで売ることです。
ある男の子のお父さんやおじいちゃんもその仕事をしており、親子三代石炭泥棒なのです。
どのように盗むかというと、石炭を積んだトラックが来るとその荷台に乗り込んで石炭を下に放り投げます。
その後、放り投げた石炭を回収して、買取業者に持って行くのです。
戸籍がないこの男の子がこのような状況から抜け出すのは今のインドでは非常に難しいことと言えます。

カーストから抜け出すための方法としてITを学ぶ若者が増えている

IT企業

しかし、近年カーストから抜け出すための方法として、ITを学ぶ若者が増えています。
なぜITを学ぶのかというと、ITは昔なかった新しい産業だからです。
別の言い方をすると、カーストには含まれない業種だからです。
頑張れば、新しい道が開ける可能性がありますし、生活を改善することが出来ます。
もちろん、学校で学ぶ費用やパソコンを購入費用が必要になります。
しかし、スキルを磨けば貧困から抜け出すことが出来るのです。
このような状況はカースト制度がない中国でも見られます。
ITを学ぶことで貧しい生活から抜け出すことが出来る可能性があるのです。
そのため、週に六日で一日9時間では一所懸命働いているのです。

貧困ビジネス

人口が多く競争が激しい社会では避けて通れないことなのかもしれません。
貧困ビジネスというものもありますが、それは貧しい人を対象にしたものです。
人口ボリュームが大きいので、安いモノでも大量に売ることが出来ます。
もちろん、利益だけを考えてもうまくはいきません。
例えば、貧しい人は衛生基準が低く、子供も病気によくなります。
石鹸の必要性は理解していませんし、それを買おうともしません。
そのため、病気になり負のスパイラルに陥るのです。
そこで、ある人は、貧しい人にも買えることが出来る石鹸を作ることにしました。
値段は通貨で一番安い1ルピーです。
何年も前の話なので、今はもう少し高くなっているかもしれませんが、貧しい人でも買えるものを作ることでビジネスとしても成り立つのです。

スラムで生活している女性を雇い富裕層の家の掃除をさせるビジネス

最近の話では、ある日本人がインドの貧しい人たちの生活を向上させたいと考え、清掃会社を現地に作りました。
スラムで生活している女性を雇い、富裕層の家の掃除をさせるのです。
もちろん、普通の清掃会社とは違って、日本クオリティーの清掃技術で料金は高めになっています。
ところが、コロナが流行して、家の清掃が激減してしまいました。
ピンチの中で考えたのは消毒のサービスをすることで、ピンチをチャンスに変えたのです。
この会社で働く現地の女性は、子供を学校に通わせることが出来るようになって喜んでいました。

まとめ

このように、インドの貧困問題を変えることは非常に難しいですが、その問題に立ち向かっている人がおり、現地の人もたくましく生活していることがわかります。
世界でこの問題を解決することは難しいですが、一人一人に考える責任があると言えます。

 

参考リンク
日本ユニセフ協会ピンハネ

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